01/07 藤川さん→会社のお友達で一緒にマレーへ飛ばされた人

タバコを吸いにトイレへ向う。 道中、トイレットペーパーを片手に持った藤川さんとすれ違った。我らの大便器はトイレットペーパーの変わりに、蛇口とホースが備え付けられているわけで、このファンクションを利用しないレジスタンスは、紙を持参しなければいけない。 
紙を見ると、潜在便意が深い眠りから覚め、1/3程度しか残っていない痩せたトイレットペーパーをバトンのように譲り受け、トイレへ入った。
俺たちの仲の良さを証明する揺ぎ無い事実がまた一つ生まれた瞬間だった。 
個室が、4っつある。 誰もいない。 彼の性格からして、どうせ奥の個室を使っただろう。 中央2つの個室のうち、床があまり濡れていないほうを選び、腰を降ろした。 人のぬくもりは、無かった。 
タバコに火を点けると、なんとなく良い年になるような気がした。 そんな仕事初めだった。