12/14 横恋慕

**情事**
 
寝てるか?
とか、そんなことはあんま気にしなかった。
酔っ払ってたし、きっと顔を見たら喜ぶだろうと思い、ちゅうちょせずにドアを叩き、奴を起こした。
ものすごい不機嫌だ。仕方ねぇから無理やりキスをして、そのまま上がりこんだのだが、奴はおぼつかない足取りでベッドに横たわった。
『チッ! なんだよ。せっかく来てやったのに。』
寝てるんだか、起きてるんだか、そんな横顔を尻目に深夜番組をまわし、椅子に座り、タバコをふかした。冷蔵庫にビールがあるのを思い出し、あおるように一缶、気づいたら二本目も飲み干していた。
つまんねーから、フトンにもぐりこみ奴にちょっかいを出す。
なんだよ、やっぱやりてーんじゃんか、こいつも。 
その気になってきた奴は、完全に目を覚まし、誘われるままに興じた。
コトが終わると、かろうじて目を開けているようだが、半分夢の中のようだ。友人の催促の電話も無視し続けることも出来ないし、奴の頬を軽くたたき、唇にかるくキスをして部屋を出た。
 
******
 
こんな男の中の男。 
 
 
 
 
のような、中国女性エルダさん。
 
 
3時にやってきて、5時に出てったエルダさん。
夜襲をかけれた僕。
ビールの空き缶とタバコの吸殻だけを残し、闇夜にくり出すエルダさん。 
翌朝掃除する僕。
腰からお腹にかけて蛇のタトゥーを入れると豪語してたエルダさん。
乳首を噛まれて赤くなってる僕。
なぜかパスポートを没収されているエルダさん。
10年パスポートにスタンプいっぱいの僕。
次は何時会えるか分からないと、電話で伝えるエルダさん。
待つわと言った僕。
 
そんなワンパクな貴方がイイ☆